リジッドデニムの育て方 ― 色落ちを楽しむお手入れの基本
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買ったばかりの生デニムは、糊がきいて硬く、色も均一です。
けれどその状態は、まだ“途中”に過ぎません。
穿き込むほどに、その人だけの色落ちが育っていきます。
そもそも、リジッドデニムとは何か
「リジッドデニム」とは、縫製後に一度も水を通していないデニムのことを指します。
糊付け加工されたままの生地は、手に取った瞬間は少しパリッとした硬さを感じるかもしれません。
しかしこの硬さこそが、人によってまったく違う表情を作り出すためのスタート地点でもあります。
ワンウォッシュやレディメイドのジーンズはすでに完成された表情を持っていますが、リジッドデニムは違います。
まっさらなリジッドデニムに、これからあなた自身の絵を描いていく。それがリジッドデニムの最大の魅力です。
まずは穿き込む。それが一番の近道
色落ちを育てる一番の方法は、とにかく穿くことです。
座る、歩く、しゃがむ。日常の動きの数だけ、生地に折れやシワが刻まれていきます。
ヒゲ(腿の付け根にできる横シワ)もハチノス(ひざ裏の網目状の色落ち)も、特別なことをしなくても、穿き続けた時間がそのまま模様になっていくものです。
最初の1ヶ月は、できるだけ長い時間穿き続けることを意識してみてください。生地が体になじむまでの期間が、一番大きく色が動く時期でもあります。
色落ちのパターンを知っておく
ヒゲやハチノスの他にも、生デニムにはいくつかの代表的な色落ちのパターンがあります。
ポケットの形がうっすらと浮かび上がる「コインポケットスタンプ」、ベルトループの周りに放射状に広がる色落ちは「エクスプロージョン」と呼ばれます。
どのパターンも、穿いている人の体型や動き方によって現れ方が変わります。
同じ型のジーンズでも、穿く人が違えば二度と同じ色落ちは生まれない――それがリジッドデニムの面白さです。
洗うのは、汚れが気になってから
色落ちをはっきり残したいなら、洗濯の回数は少ないほうが向いています。
目安は1ヶ月に1回程度、あるいは匂いや汚れが気になったタイミングで十分です。
洗えばそのぶんインディゴが均一に抜けていくので、コントラストの強い色落ちを楽しみたい方は、洗濯の間隔を空けるのがコツです。
洗うときは、裏返して単独で
いざ洗濯するときは、ジーンズを裏返し、ファスナーやボタンを閉じた状態で洗うと、色移りや金具による生地の傷みを防げます。
できれば単独で、水またはぬるま湯で優しく手洗い、もしくは洗濯機の場合はネットに入れてデリケートコースを選んでください。
乾燥機は縮みや色落ちの原因になるので、日陰での平干しがおすすめです。
保管は、湿気を避けて
穿かない日は、湿気の少ない場所にハンガーで吊るしておくと、生地が休まり、次に穿くときのなじみも良くなります。
デニムは天然素材です。人の肌と同じように、時々休ませてあげることも長く付き合うためのコツです。
逆に、汗や湿気を含んだまま押し入れの奥などに長期間しまいこむと、カビの発生や生地の劣化につながることがあります。
穿かない日も、できるだけ風通しの良い場所で保管することを意識してみてください。
季節との付き合い方
夏は汗をかきやすく、デニムのニオイが気になる季節でもあります。
汗をかいた日は、すぐに収納せず、風通しの良い場所でしっかり乾かしてから片付けるようにしてください。
冬は逆に乾燥しやすく、静電気で繊維が引っ張られやすくなります。部屋の湿度を適度に保つだけでも、デニムの表情は変わってきます。
最後に
KAKEYAのジーンズは、穿く人によって完成していくものだと考えています。
特別な手入れ道具は必要ありません。穿いて、汚れたら洗って、また穿く。
そのシンプルな繰り返しの先に、世界にひとつだけの色落ちが生まれます。
ぜひ、ご自身だけの一本を育ててください。